私は長年、パチンコを主戦場として戦ってきた。
どの台もスペックは同じ。
釘の良し悪しという要素はあるものの、当たりを引ければそれでいい。
パチンコこそが己のヒキを最大限に活かせる戦場であるという考え方を私は持っていた。
それゆえにスマスロが面白いという明らかな真実に気づかないという愚の骨頂を極めてしまったことを私は深く反省している。
私がスロットにハマったのは5号機時代の新鬼武者だ。
数多くのパチンカスを魅了したこの台だが、私も例に漏れず毎日この台を打ったものだ。
大学を2年留年したのはこいつのせいと言っても過言ではないほど私の人生に多大なる影響を与えたこの台だが、当然ながら撤去後はこの台を超える良質なクソ台を見つけ出すことはできなかった。
そうこうしているうちに時代は6号機に突入し、いよいよ私は未来永劫スロットを暇つぶし以外の理由で打つことはないだろうと確信していたのだ。
だがしかし私が銀玉弾きに精を出していた一方で、スロットはスマスロという神のテクノロジーを導入した。
もちろんその存在は知っていたのだが私は怖くてその神の領域に足を踏み入れぬようにしていた。
しかしとある日に友人とパチンコ屋に行く機会があった。
私は当然パチンコを打とうとホールをふらふらしていたのだが、なかなか私の勝負魂を刺激する台が見当たらなかった。
そこで友人の様子を見に行ったところ彼はからくりサーカスを打っていたのだ。
それまで恐れていたスマスロだが友人も隣にいるし教えてもらいながら打ってみるかと私はなんの気なしにからくりサーカスを打ってみたのだ。
もちろんこれが後に私がスマスロという神の領域の住人になるきっかけになったことをその時はまだ私も友人もメダルの神すらも知らなかったのだ。
前置きが長くなったが、私が何が言いたいのかというと、スマスロが面白過ぎて神と母と海と大地に感謝せざるを得ないということだ。
今回はそんなスマスロにハマってしまった銀玉の妖怪の熱い想いをつづっていきたい。
今さらかよ、と言いたいのはわかるが私はメダルという卵から孵ったばかりのメダルの雛鳥なのだ。
そんな雛鳥ちゃんの熱い想いをぜひ温かい目で最後まで見守っていただきたい。
スマスロを恐れていた理由
先述の通り、私はスマスロという新たな革命が起きたことを知ってはいたものの、最初はその神のテクノロジーに恐れを抱いていた。
その理由は様々あるが、主な理由は3つだ。
早くスマスロに手を出していればよかったという後悔と懺悔と共にひとつずつ聞いて頂きたい。
新しいものを取り入れるのはエネルギーが必要
単純に新しいものは怖い。
私はスマスロの登場によってスマートフォンがどんなに便利だろうと理解を拒み、一向に生活に取り入れようとしないじいさんばあさんの気持ちがわかってしまった。
新しいものを取り入れるにはまず興味を持ち、学び、実際に運用して基礎を身に付け、応用して使いこなすというステップを踏むことになるが、この一連の流れをこなすには相当のエネルギーが必要になる。
「今までの不便のない生活」と「エネルギーを燃やして便利な生活を取り入れること」を天秤にかけた時に現状でも不満がないことを鑑みると新しいものを取り入れるための第一歩がどうしても億劫に感じてしまうのだ。
しかし便利なスマートフォンを拒み、今まで通りの旧時代的な生き方をするじいさんばあさんは相対的に不便な生活をしていることになる。
スマスロを実際に触ってみてわかったのだが、スマスロは非常に頭をアヘアヘさせてくれる神のテクノロジーだ。
私は今までこのスマスロを遠くから眺めるだけで理解を拒み、それまでと変わらない、相対的にアヘアヘが足りていない生活を送っていたことになる。
なんと愚かなことだろう。
私のことはもはや愚者王とでも呼んで頂きたい。
新しいものに興味を持った時はとりあえず触ってみるというのはパチンコ・スロットにおいても人生においても豊かに過ごすためのコツと言えるのかもしれない。
設定ありきのはずなのに
これは旧時代のスロットの時からそうと言えばそうなのだが、6号機以降のスロットは設定が入っていなければ誤爆もなく確実に負けるというイメージを私は抱いていた。
6号機始めのリゼロは知人に誘われて打ったことがあったが、出玉の払い出し速度には感動すら覚えたものの、高設定のチリつもで出玉を積み重ねていく挙動と低設定の底なし沼的に吸い込む挙動に辟易してしまった。
その時思い出すのはやはり、低設定でも爆発させることができる新鬼武者並びに5号機全盛期を支えた名機たちの存在だった。
もちろん6号機以降の機種でも誤爆はあったのだろうが、2,400枚で強制的に終了させられる出玉の天井により強制的にまた低設定の挙動からリスタートされるその仕様に私はスロットの終焉を確信したのだ。
スマスロも当然その流れを汲んでいるものと思っていた。
しかしネットでは底なし沼の怒涛の投資から一撃万枚を達成する究極V字勝利報告や6確が出ておきながら延々と投資が止まらない究極右肩下がり報告などが連日話題になっていた。
設定が入っていればチョロチョロしながら勝つ。入っていなければ延々と回収される。出玉は2,400枚で終了。
これが私の6号機以降のスロットのイメージだったのだが、スマスロはどうやら違うみたいだ。
行きつけの美容師さんにスマスロのことを聞いても「スマスロはやばい」というふうな説明しかしてもらえなかった。
「2,400枚ってどうなったんですか?」と尋ねても「なんか関係なくなった」とこれまた抽象的でよくわからない返答だ。
人間は理解ができないものに恐怖を覚えるが、銀玉の妖怪である私もまた己の理解を超えるものには恐怖を覚えるのだ。
ことさらスロットという少しは心得がある分野で理解ができないのならばなおさらだ。
ゆえに私は己の理解を遥かに超えるスマスロに大変な恐怖を抱いていたのだ。
しかし実際にスマスロを触ってみると美容師さんの説明がとても的確で具体的な説明だったことに気づいた。
私はすぐさまスマスロは面白いということを理解することができたと同時にもっと早く触っておけばよかったと後悔したことは言うまでもないだろう。
万枚出さないと気が済まない
スマスロには上位ラッシュなるものがあるということは私も知っていた。
そして2,400枚の出玉の天井はあるものの「ツラヌキ」と呼ばれる謎の仕様で一撃万枚をも達成させることができるということもなんとなくは把握していた。
つまりはスマスロを触ってしまえば万枚を出してその謎の仕様を解明するまでやめられなくなるというのは明白だったのだ。
そしてとにかく爆裂仕様との噂のスマスロのその爆裂の部分を体感するまで私は必ず全財産を溶かすまで全ツッパするであろうと確信していた。
これはスマスロへの恐怖と言うようりも己の探究者としての愚直さと強欲さへの恐怖と言ってもいいかもしれない。
スマスロのことは理解できていないが己のことはしっかりと理解している私を褒めて頂きたい。
そして3ヶ月ほどスマスロを打ち込んでみたのだが、パチンコで鍛えた鬼のヒキをスマスロでもいかんなく発揮してかぐや様とToLOVEるで万枚を達成することができた。
実際に万枚を出すことで、出玉の天井がありながらも一撃で万枚を達成させることができる仕組みと万枚の出し方そのものを理解することができた。
恐怖を抱いて遠ざけていたものの、実際に触ってみるとやはり所詮は遊戯機。
旧来機と同じく頭をアヘアヘさせるためだけに存在している機械なのだから私はもっと早くこの神のテクノロジーに触れていればよかったのだ。
スマスロに触った瞬間にこのことを理解することができた。
そして万枚を出しても全く気が済まないということも理解することができた。
いますぐにでもスマスロを打ちたいものだ。
スマスロにハマった理由
これまで私がなぜスマスロから距離を置いていたかを語らせて頂いた。
しかし私は実際にスマスロに触れた瞬間に距離を置いていたことを後悔した。
今ではすっかりスマスロのとりこだ。
そんなスマスロの何がこの銀玉の妖怪である私を惹きつけているかを次は語らせて頂きたい。
荒波を生むスペック
まずスマスロの何が面白いかと言えば、その出玉力と吸い込み力だ。
双方に長けたスペックは当然ながら凄まじい荒波を生む。
パチンコマックス時代、荒波を乗りこなす出玉のビッグウェーブサーファーの異名で恐れられていた私にとってこの荒波を生むスペックは大歓迎だ。
2,400枚の出玉ストッパー制度ができた時に私は一撃万枚の夢を追うことはもう2度とできないと非常に残念に思った。
しかしスマスロは2,400枚を数珠繋ぎにするツラヌキと呼ばれる仕様で一撃万枚どころかコンプリートすらも可能にしたのだ。
全てのパチンカスは万枚もしくは5万発という夢を追ってホールに馳せ参じる。
この夢を取り戻してくれたスマスロに私は今では深く感謝している。
そのぶん吸い込み力もえげつないことになっているが、深く追っても取り返す希望があるというのは6号機では考えられなかったことだ。
すごく負けるかすごく勝つか、この2択をもってして決着する大勝負こそが胸を熱くするのだ。
それを可能にしたスマスロを私が打たない理由などは最初からひとつもなかったのだ。
上位ATという存在
スマスロの何が面白いかと問われれば間違いなくこの「上位AT」の存在だろう。
私がスマスロという神の領域の門を叩いた機種はからくりサーカスなのだが、その初打ちの日に運命の一劇まで到達することができた。
スマスロを恐れて遠ざけていた時には雲の上の存在だと思っていた上位ATの足元まで辿り着くことができたのだ。
上位ATに行けば万枚確定!という誤った認識をしてしまうほど私の期待は最高潮に高まっていたのだが、惜しくも運命を切り開くことはできなかった。
しかし爆裂の入り口まで到達できた私の心臓は激しいビートを刻み、完全にX JAPANになっていたのだ。
まさか自分が再びスロットで胸を熱くする日がやってくるなど夢にも思っていなかった私は興奮とともにメダルの神様へ感謝の念を捧げたのだ。
そして時が経ち、私はToLOVEるにて初めて上位ラッシュにブチ込むことができた。
これでスマスロの全貌を明らかにすることができる!と、やらしい画面も相まって非常に興奮したものだが不幸にも上位STはすぐさま終わってしまった。
しかしその日は3回も楽園計画を達成させることができ、もぐもぐタイムといういわゆるツラヌキ要素も体験することができ、スマスロの醍醐味を味わうことができたのだ。
味わってしまえばもう引き戻すことができないのがパチンカスの宿命-さだめ-。
あの時の運命の一劇は実は成功していたと言ってもいいのかもしれない。
出玉速度
速さこそ正義。
これが私が掲げる信条だ。
出玉は速ければ速いほど頭がアヘアヘするというのは自明の理なのだ。
P機の大工の源さんにより出玉超速度時代が到来した。
P機黎明期のダラダラした展開に辟易していた私にとってはこの超速度時代の到来はまさに青天の霹靂だったのだ。
6号機のリゼロの純増8枚というのに心躍らせたこともあったが、ほぼ確実に一瞬で終わってしまっていたため、あまり意味を見出せずにいた。
しかしスマスロの場合は波に乗ることさえできれば高純増を長い時間楽しむことができる。
それでこそ高純増の甲斐があるってもんなのだ。
私の鼻毛のようにぐんぐん出玉が伸びる様はやはり体験していて非常に楽しいものだ。
アヘアヘするために大切な要素である出玉速度、これを上位ラッシュの爆発力によって長い時間楽しむことができるスマスロに私がハマらない理由がひとつもないことは生まれた時から明らかだったと今になって思う。
結論:スマスロはマジで面白い。やばい。
スマスロという神のテクノロジーについて私の想いを語らせていただいた。
結論を申し上げるとスマスロはとにかく面白い。まじヤバイ。
こんなにも頭をアヘアヘさせてくれるものにあまつさえ恐怖心を抱き、近づこうともしなかった私はおそらく全てのパチンカスの中で最も愚かな男であると言わざるを得ない。
大学時代にハマっていた新鬼武者をはじめとする5号機の伝説の台をも遥かに上回る出玉力と圧倒的爽快感を与えてくれる出玉速度。
スマスロはもう抱いてはいけないと思っていた万枚への夢を再び思い出させてくれた大いなる神の遊戯機であることは間違いないだろう。
そして一生出る気がせず延々と金をむしり取られてみぞおちあたりがキュッとなるあの感じも思い出させてくれたがそっちはあまり思い出させて欲しくはなかったものだ。
あの頃のように大勝かボロ負けかの熱い試合に再び身を投じることができるというのは幸運なことだ。
私はこれからもスマスロを探求していくつもりだ。
雛鳥ちゃんの熱い想いを最後まで見ていただき感謝したい。
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